2014年11月21日金曜日

Mirage アプリレイヤの作成方法

今回は、Mirageを使ったアプリレイヤの作成方法について紹介したいと思います。
# ここ最近、かなりMirageづいていたのでネタが豊富です。(笑

Mirageとは物理/仮想マシン問わず、Windowsマシンのディスクイメージを管理するための製品で、ドライバ、OS、アプリケーション、ユーザーデータなど『レイヤ』に分割してマシンイメージを管理することで、管理者で用意したOSイメージに入れ替える、追加のアプリケーションを配信する、といった具合に、Windowsマシンの管理を柔軟かつ効率的に行うことが可能です。

VMware Mirageについてはこちら。
http://www.vmware.com/jp/products/horizon-mirage

アプリレイヤは、その名の通り、アプリケーションに特化したレイヤで、通常アプリケーションを利用するためには「インストール」が必要ですが、アプリケーションを『レイヤ』化することで、Mirageで管理しているマシンに対して配布するができ、インストールしなくともアプリケーションが利用可能になるという何ともオシャレな機能です。

アプリレイヤを作成・利用するまでの具体的な工程は以下の通りです。
1. レイヤ作成用の参照マシンを準備
2. Mirage Client のインストール
3. アプリレイヤキャプチャの開始(プリスキャン)
4. アプリケーションのインストール
5. アプリレイヤキャプチャのファイナライズ
6. レイヤの作成
7. アプリレイヤの割り当て

それでは順を追って手順をご紹介します。
# そこそこの長編になってしまいましたので、ここでひと区切り。


1. レイヤ作成用の参照マシンを準備
アプリケーションが何もインストールされていないクリーンなOS環境を準備します。

ThinAppでのパッケージングにも通ずるモノがありますが、何よりもここが重要です。
くどいですが、必ずクリーンなOS環境で作りましょう。

また、アプリレイヤ作成用の参照マシンは、スナップショット機能を使って、必要に応じて環境が容易に復元出来る仮想マシンがオススメです。

2. Mirage Client のインストール
参照マシンが準備出来たら、Mirage Clientをインストールします。
Mirage Serverを指定するパラメータのみで、ウィザードに沿ってインストールするだけです。

Mirage Clientのインストールが完了すると、Mirage Console側に「Pending Devices」として参照マシンが表示されます。
アプリレイヤのキャプチャは「Pending Devices」に登録されたまま行いますので、
  「Centralize Endpoint」は行わないで下さい。

3. アプリレイヤキャプチャの開始(プリスキャン)
Mirage Consoleにて、[Console Root]-[VMware Mirage]-[VMware Mirage System (mirage servername)]-[Common Wizards]の順にアクセスし、「Capture App Layer」を実行します。

ウィザードが開始され、pending device を選択する画面が表示されるので、参照マシンを選択し、[Next >]をクリックします。

必要に応じて、CVDポリシーを選択し、[Next >]をクリックします。

必要に応じて、レイヤを格納するターゲットボリュームを選択し、[Next >]をクリックします。

参照マシンの環境がチェックされ、問題がなければ、[Next >]をクリックします。
# 問題がある場合は問題箇所が表示されるので、解消します。

構成情報を確認し、問題なければ、[Finish]をクリックします。

タスクリスト画面に移動する旨の画面が表示されるので、[はい]をクリックします。

参照マシン側にて、インストール前のプリスキャンが開始されるので、しばらく待ちます。

4. アプリケーションのインストール
スキャンが完了すると、アプリケーションをインストールするよう促されるので、レイヤ化したいアプリケーションを物理マシンにインストールする場合と同様の手順でインストールします。
# インストール後に再起動が必要な場合は、そのまま再起動しても問題ありません。
  再起動後にキャプチャタスクが再開されます。

5. アプリレイヤキャプチャのファイナライズ
アプリケーションのインストール完了後は、Mirage Consoleにて操作を行います。
タスクリスト画面内の参照マシンを選択し、[Finalize App Layer Capture]を実行します。

インストールされたアプリケーションを確認し、[Next >]をクリックします。

レイヤの作成方法を選択する画面が表示されるので、新規作成の場合は「Create a new layer」を、既存のアプリレイヤを更新する場合は「Update an existing layer」選択し、[Next >]をクリックします。
# 新規作成の場合は、必要に応じてレイヤ名などを変更出来ます。

参照マシンの環境がチェックされ、問題がなければ、[Next >]をクリックします。
# 問題がある場合は問題箇所が表示されるので、解消します。

構成情報を確認し、問題なければ、[Finish]をクリックします。

6. レイヤの作成
ファイナライズが実行されると、参照マシン側にてポストスキャンが開始されます。

タスクリスト画面より、Capture App Layerタスクが完了することを確認します。

[Console Root]-[VMware Mirage]-[VMware Mirage System (mirage servername)]-[Image Composer]-[App Layers]にアクセスし、アプリレイヤが登録されていることを確認します。

アプリレイヤの作成は以上で完了です。
アプリレイヤはCVDに割り当てることで、配信が行われます。

7. アプリレイヤの割り当て
Mirage Consoleにて、アプリレイヤを配布したいCVD(もしくはコレクション)を選択し、右クリックメニューより、[Layers]-[Update App Layers]を実行します。

割り当てたいアプリレイヤを選択し、[>]をクリックします。

[Compare Programs with Layers]ボタンをクリックすると、アプリレイヤを配布する前にすでにインストールされているアプリケーションとの競合問題などが確認出来ます。

確認結果が、"No conflicts~"と表示されていることを確認し、ブラウザを終了します。

競合問題確認が完了したら、[Next>]をクリックします。

配布されるCVDの数を確認し、[Next>]をクリックします。

構成情報を確認し、問題なければ、[Finish]をクリックします。

以上でアプリレイヤの割り当てまでが完了です。

割り当てられたCVDに対してアプリレイヤが配布されます。
アプリレイヤと言えど、いちレイヤなので、適用には再起動が必要な点はご注意を。。

再起動後、アプリケーションが利用可能になります。

尚、書ききれていない説明などもたくさんありますので、製品マニュアルも参考下さい。
http://pubs.vmware.com/mirage-51/index.jsp#com.vmware.mirage.admin.doc/GUID-7447F21E-C6CB-4594-8058-BD5D04077088.html

# ここまでご覧くださった方、有難う御座います!アプリレイヤ、ぜひお試しを!

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