2015年4月14日火曜日

Composer通常ディスクのサイズ拡張方法

前回のディスポーザブルディスクに続き、Composer通常ディスクについても確認する機会がありましたので、メモも兼ねて紹介しておきます。

View Composerを使用してリンククローンで専用プールを構成する場合に、ユーザーデータを格納するためのComposer通常ディスクを構成出来ます。

Composer通常ディスクを構成することで、ユーザープロファイルがComposer通常ディスクにリダイレクトされ、ベースイメージを更新してもユーザーデータを維持出来ます。

残念ながらComposer通常ディスクには、ユーザー固有のアプリケーションまで含めることは出来ません。そんな時には、AppVolumesのWritableVolumeが有効です。
# こちらもいずれ紹介したいと思います!

リンククローンで専用プールを選択すると、Composer通常ディスクはデフォルトで有効になっており、サイズは2GBに設定されています。
# Composer通常ディスクのサイズはプールで一意の設定になっており、プールを利用するユーザーすべてで共通の設定となります。

そのため、基本的には全ユーザーの要求を満たすサイズで設定することになりますが、特定のユーザーだけがデータを格納し過ぎて、ディスクが一杯になってしまった、、なんということも少なくないのかなと思います。

デフォルトの2GBだと少し足りない気がしますので、Composer通常ディスクを構成される場合にはサイズ設計には注意しましょう。(笑

と言っても、なってしまったものは仕方がありませんので、Composer通常ディスクを拡張する方法を検討・試してみましたので、ご参考までに紹介しておきます。

ご興味のある方は続きをどうぞ。


Composer通常ディスクのサイズを拡張する(空き容量を確保する)方法はいくつかあります。

1. プールの設定よりComposer通常ディスクのサイズを変更する
Composer通常ディスクのサイズはプール構成時に定義しますが、後からでも変更可能です。
# デフォルトである[2048]MBを[10240]MBに変更します。

ただ、設定を変更しても、これからプロビジョニングする仮想マシンに対してのみ適用され、すでにプロビジョニング済みの仮想マシンには適用されません。
# 下の画面は設定変更前にプロビジョニング済みの仮想マシン(LC-1とLC-2)と設定変更後にプロビジョニングされた仮想マシン(LC-3)に割り当てられているComposer通常ディスクです。

設定変更したComposer通常ディスクのサイズを適用するためには、すでに作成済みのComposer通常ディスクを破棄し、仮想マシンを再作成する必要があります。

View Administratorより、[リソース]-[マシン]よりサイズを変更したい仮想マシンを選択し、[削除]ボタンをクリックします。

すでに作成済みのComposer通常ディスクを残しておくかどうか(切り離し)の選択は可能ですので、後からデータを取り出すために"切り離し"をして仮想マシンを削除します。

プールの設定にも依りますが、仮想マシンが削除されるとプロビジョニング台数に応じて新たに仮想マシンがプロビジョニングされ、ユーザーがログインすると、Composer通常ディスクも新たにアサインされます。

仮想デスクトップ上でも新しいComposer通常ディスクが確認出来ます。

ここで、先に切り離しておいたComposer通常ディスクを現在使用している仮想マシンに接続し、データを復元することが可能です。

[リソース]-[通常ディスク]より、"切り離し済み"タブに移動します。

[接続]ボタンをクリックすると、Composer通常ディスクに割り当てられている前の利用者アカウントに基いて現在割り当てられている仮想マシンが表示されますので、仮想マシンを選択し、[OK]ボタンをクリックします。

仮想マシン上に以下のメッセージが表示され、5分後に仮想マシンがシャットダウンされます。
# ということで、いきなり実施するのはマズそうですね。。

再起動後、新旧のComposer通常ディスクがマウントされた状態になりますので、必要なデータを移行します。
View Administratorで見るとこんな感じです。

仮想デスクトップ上だとこんな感じです。

環境にも依りますが、新しい方のユーザーにてプロファイルを作成済みなので、以下のような画面が表示されてプロファイルを含めた上書きは出来ませんので、必要なデータのみ抽出するという対応をオススメします。

移行完了後、古いComposer通常ディスクを削除します。

仮想マシンに接続された"セカンダリ"のComposer通常ディスクを選択し、[切り離す]ボタンをクリックします。

保存場所を変更する場合にはデータストアを指定可能ですが、削除するのでそのまま[OK]ボタンをクリックします。

再度、仮想マシン上に以下のメッセージが表示され、5分後に仮想マシンがシャットダウンされます。

古いComposer通常ディスクが"切り離し済み"タブに移動しますので、選択し、[削除]ボタンをクリックします。

データは移行済みなので、"ディスクから削除"を選択し、[OK]ボタンをクリックします。

以上で、プールの設定よりComposer通常ディスクのサイズを変更する手順は完了です。

この手順を全ユーザー分実施するとなるとかなり気の遠くなる作業ですね。。。
Composer通常ディスクを構成する場合はサイズ設計には十分留意しましょう。(笑

私独自で試した方法なので非公認ですが、プール全体ではなく、仮想マシン個別にComposer通常ディスクのサイズを変更出来ないか試したところ、出来ました!
# しかも、手順は「1」に比べるとはるかに楽です。。。

# もし本番環境で実施される際はサポートにお問い合わせ下さい。
# ダメと言われたらごめんなさい。。

2. 仮想マシン個別にComposer通常ディスクのサイズを変更する
vSphere Web Clientを使ってすでにプロビジョニング済みの仮想デスクトップにアクセスし、"設定の編集"リンクをクリックします。

Composer通常ディスクのディスクサイズを変更します。
# "仮想マシン名-vdm-user-disk-x-xxxxxxxx.vmdk"となっているディスクです。
# デフォルトである[2GB]を[10GB]に変更します。

vSphere Web Client のコンソールより、仮想マシンに管理者アカウントでログインします。

[スタート]-[コンピュータ]を選択し、右クリックメニューより"管理"を実行します。

[コンピューターの管理]-[記憶域]-[ディスクの管理]の順にクリックし、"PersistentDataDisk"が変更したサイズ(今回は10GB)で認識されていることを確認します。

[スタート]-[すべてのプログラム]-[アクセサリ]-[コマンドプロンプト]の順にクリックします。

コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを順に実行します。
>diskpart
DISKPART> list volume
DISKPART> select Volume 2
DISKPART> extend

再度、[ディスクの管理]を確認し、"PersistentDataDisk"が変更したサイズ(今回は10GB)に拡張されていることを確認します。

仮想マシンよりログアウトします。

View Clientより、当該ユーザーで仮想デスクトップにログインします。

Composer通常ディスクのサイズが拡張され、前のデータも残っていることを確認します。

以下の画面が表示された場合、プロファイルのバックアップに失敗していますので、再度ログアウト/ログインを行います。
# 管理者によるComposer通常ディスク拡張後に再起動を行った方がよいかもです。

View Administrator上の通常ディスクにも変更したサイズで正しく認識されています。

以上で仮想マシン個別にComposer通常ディスクのサイズを変更する手順は完了です。

まとめ
「1」の方法は正規の手順で対応出来るのが何よりですが、プール全体に影響が及ぶのでストレージの見直しも必要になるかもしれません。
「2」の方法は非公式ですが、プール全体に影響が及ばないことと、何よりも手順が簡単です。

いずれにしても非公式であることに変わりはありませんので、Composer通常ディスクサイズの原則に基づきプール一意に設定するものとし、ご利用は計画的に、ということですね。(笑

# どうにもこうにもならなくなったら時の最後の手段として参考にしてみて下さい。

0 件のコメント:

コメントを投稿