2015年5月22日金曜日

AppStackの作成方法

こちらの投稿で紹介させて頂いた、VMwareが新しく提供するアプリケーションとユーザーデータを即座に配信可能とする製品であるAppVolumes。今回はそのAppVolumesでアプリケーションを配信するために必要となる「AppStack」の作成方法をご紹介したいと思います。

AppStackを作成するには、以下の環境が必要です。
AppVolumes Manager
AppStack作成用のApp Volumes Agentマシン

AppVolumesは仮想マシンに配信することを前提としているので、環境を構築にあたり、vSphere(vCenter Server/ESXi/データストア)も必要です。

AppStackもまたアプリケーションを仮想化(?)するので、ThinAppやMirage同様、クリーンな環境で作成することが重要です。AppStack作成用のAppVolumes Agentマシンには、OSとAppvolumes Agent以外は何もインストールせずに臨んでください。

大まかな作成手順は以下の通りです。
1. 空のAppStackを作成する
2. Agentに空のAppStackを割り当てる
3. Agent側でアプリケーションをインストールする
4. AppStackの作成を完了する

何となく想像していた通りだと思いますが、「3.」の手順でインストールしたアプリケーションが格納されたVMDKが「AppStack」となります。

それでは、順を追ってAppStackの作成方法を紹介します。ご興味のある方は続きをどうぞ。

1. 空のAppStacksを作成する
まずは、AppVolumes Managerの管理GUI(https://AppVolumes Manager IPアドレス)にアクセスし、ユーザー名/パスワードを入力してログインします。

[VOLUMES]-[AppStacks]の順にクリックし、[Create AppStack]ボタンをクリックします。

名前(Name)と配置するデータストアパス(Path)を入力し、[Create]ボタンをクリックします。

バックグラウンドで作成するか、作成が完了するまで待つかの選択画面が表示されるので、必要に応じて選択(既定ではバックグラウンド作成)し、[Create]ボタンをクリックします。

バックグラウンドで作成を行った場合、画面右上に作成のジョブがスケジュールされた旨のメッセージが表示されます。

完了まで待つことを選択した場合、作成に10分以上要した場合はUIがタイムアウトしてしまう旨のメッセージが表示されます。

作成が完了すると画面がリロードされ、作成された空のAppStackが表示されます。

2. Agentに空のAppStackを割り当てる
空のAppStackの横に表示されている[+]ボタンをクリックして詳細情報を展開し、[Provision]ボタンをクリックします。

"Provision AppStack"画面が表示されるので、[Search]ボタンをクリックします。
# Agentマシンが複数ある場合はコンピュータ名でフィルタすることも可能。

AppStack作成用のAgentマシンを選択し、[Provision]ボタンをクリックします。

確認画面が表示されますので、[Start Provisioning]ボタンをクリックします。

AppStackが割り当てられ、待機状態となります。
# [Complete]ボタンはここではクリックせず、Agentマシンにてアプリケーションインストール後にクリックします。

3. Agent側でアプリケーションをインストールする
AppStackの割り当てが完了すると、AppStack作成用のAgentマシン上で以下のウィンドウが表示されます。
# [OK]ボタンはここではクリックせず、アプリケーションインストール後にクリックします。

AppStackに含めるアプリケーションを通常通りインストールします。
# いつもながらFirefoxです。

アプリケーションのインストール後に設定が必要なものがあれば設定します。
# 複数のアプリケーションをひとつのAppStackに含めたい場合は続けてインストールします。

4. AppStackの作成を完了する
アプリケーションのインストール・設定が完了したら、待機状態であった以下ウィンドウの[OK]ボタンをクリックします。

インストールが完了したかを確認するメッセージが表示されますので、[はい(Y)]ボタンをクリックします。

以下のメッセージが表示されますので、[OK]ボタンをクリックし、Agentマシンを再起動します。

再起動後、Agentマシンにログインすると以下のウィンドウが表示されますので、AppStackの展開が成功したことを確認し、[OK]ボタンをクリックします。

AppVolumes Managerの管理GUIに戻り、AppStackが有効(Enabled)な状態であることを確認します。

以上で、AppStackの作成は完了です。

せっかくなので、AppStackを割り当ててアプリケーションが実行できるようにするまでの流れもご紹介します。作成したAppStackはユーザーやグループ、OU、Agent仮想マシンに割り当てる(Assign)することで利用可能となります。

作成が完了したAppStackを選択し、[Assign]ボタンをクリックします。

"Assign AppStack"画面が表示されますので、[Search]ボタンをクリックし、AppStackを割り当てたいオブジェクトを検索します。

割り当てたいオブジェクトを選択し、[Assign]ボタンをクリックします。

AppStackを割り当てるタイミング(既定では次回ログインもしくは再起動時)を選択し、[Assign]ボタンをクリックします。

即座にアプリケーションが使えるようにする強制割り当ても可能ですが、ユーザーがAgentのインストールされた仮想マシンにログインしている必要があります。
# AppStackのマウント処理中だったのか、割り当て直後にアプリケーションを起動した場合にブルースクリーンになったことがありますので、強制割り当てはあまりお薦めしません。。

AppStackの割り当てが完了すると、ネイティブインストールされているのと同様に、アプリケーションの利用が可能です。

ViewやWorkspaceを使ったThinAppの配信や、Mirageによるアプリレイヤの配信と比較すると断然早いです。(と思います。)

AppStackはアプリケーションデータをストリーミングやデータ転送などせずに、アプリケーションの入ったAppStack(VMDK)を仮想マシンにマウントさせるだけで利用可能になるからです。まさに、View仮想デスクトップとの組み合わせにはもってこいです。

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